日本語のあれこれ日記【62】

日本語と漢字―その8―かな表記トライアル

[2024/9/30]


次のページ  前のページ  「日本語のあれこれ」のトップページ

かな表記のトライアル

いままで、いくつかの文章をかな表記してみて、ほとんどの文章はかな表記で済ませることができそう、という感触が得られました。

そこで、もう少し長い文章で試してみることにしました。かな表記の長い文章を読む、ということはどのようなものなのかを確かめたかったのです。

なお、ここで"かな表記"の意味は、"漢字を使わない表記"という意味で、使う文字は、ひらがな、カタカナ、記号(「」〇など)、英数字・英記号です。

どの文章で試すか、について、いろいろと考えましたが、自分が作成した文章が著作権の問題が発生しないのでよさそう、との結論に達しました。

日本語そのものを扱う文章では、書いてあることが混乱するだろう、また外国の人名が多く出てくるのは不適だろう、と考え、「与謝蕪村の句 トップ 10」という記事を取り上げることにしました。

その結果はこちらです。またその元になった記事はこちらです。

かな表記の基準

以下の様な基準をもうけましたが、まだ試行錯誤の状態なので、暫定版です。また、部分的にルールから外れることもあります。

A. かな書きのルール

1. 漢字は使わず、ひらがな、カタカナ、英数字・記号をつかう。

2. 分かち書きとする。そのルールの詳細は下記のB. にまとめた。

3. 今回はトライアルなので、原文をそのまま文字のみを書き換えることにする。本来はかな表記で分かりにくい場合に、表現を変えることが必要である。ただし、今回は2カ所で、どうしても補足説明が必要になると考えられたところがあり、※を使って説明を追加した。

4. 「与謝蕪村の句 トップ 10」を開いたとき、そのかな表記版の記事へのリンク情報を付け加え、かな表記版を簡単に参照できるようにした。その部分はかな表記の対象外とする。

B. 今回のトライフルで採用した分かち書きのルール

1. 名詞はスペーサーで分離する。スペーサーは半角の空白文字とする。

2. 複合語はハイフン"-"でつなぐ 例:想像力⇒そうぞう-りょく

3. 地名でも複合語の時にはハイフンでつなぐ 例:とうきょう-と、ふじ-さん、とね-がわ、ひがし-くるめ-し

4. 数字+数詞は間にハイフンを入れる 例:五軒→5-けん。ただし、二三人、五六軒のような表現は未定。に-さん-にん/2,3にん/2,3-にん、ご-ろっ-けん/5,6-けん/5,6-けん

5. 動詞+助動詞は直接つなぐ

6. 数値は1桁の場合は全角、2桁以上は半角で表す 例:いえ が 5-けん、しへい が 10-まい

7. 活用する単語は活用部分を直接語幹につなぐ。

8. サ変動詞は語幹と動詞スルを直接つなぐ。ただし、複合語+するの場合は"する"の前にハイフンを入れる。 例:調査する⇒ちょうさする、関する⇒かんする、枝分かれする⇒えだ-わかれ-する

9. 助詞は他と分離する。ただし、動詞の連用形+助詞"て"は分離しないで直接つなぐ。例:見て⇒みて、調査して⇒ちょうさして。これは連用形の部分が促音便により"っ"となったときにスペーサーがはいる事を避ける意味もある。例:逆らって⇒さからって(逆らうと⇒逆らう と)

10. 人名は、姓と名をハイフン"-"でつなぐ

11. 元文書で、漢字の後にカッコでくくってその読みを付けたところは、漢字とカッコを取り除く 例 鑿(のみ)⇒のみ

12. "ので"、"のです"、"という"などのよく使われる短い複合語は続けて書く

13. 丁寧語のです、ますをつけるときはスペーサーを置くが、"のです"、"ようです"などはスペーサーを置かない。例:ちがう のです、みた ようです



[ページの先頭に戻る]参考文献・辞書等の共通引用元情報について