1位と2位の違いが気になる
[2022/8/27]
【47】1位と2位の違いが気になる
このようなタイトルの記事をネットで見つけました。
正確なタイトルではありません。うろ覚えです。
ネットで検索すればすぐに分かるだろうと、気楽に考えていたのですが、同じようなランキングがたくさんあり、私の記憶に一致するものはありませんでした。
そこで、記憶を頼りに書いてみます。
なお、この種のランキングはいろいろあり、内容もだいぶ異なりますので、ここでは実名は挙げないことにします。
2位の人に対しての評価の一つは「あの人を悪く言う人のことは聞いたことがない」でした。
なるほど、と思いました。誰一人悪く言う人はいない、というわけです。
でも、まだ1位が残っています。これ以上の評価はあるのでしょうか。
1位の人に対してはどのような評価になるだろうと興味を持ちました。
「あの人について、いい人だと言わない人はいない」
「上には上がある」とはよく言いますが、なるほどと思いました。
この種の評価は人によって異なり、一人についても時間的に変化したりするでしょうから、かっちりとしたランキングを決めることは難しいでしょう。
でも、「誰も悪く言わない」と「誰もいい人だと言う」という違いは、なかなかおもしろいものがありますね。
昔のことですが、大相撲では場所ごとに誰が優勝したかが話題になります。
優勝力士にはいろいろな商品が贈られ、またインタビューは時間をかけて詳しいのです。
そこで、「じつは準優勝の力士も表彰される」ときいたので、びっくりしました。
テレビで何度も大相撲千秋楽の放送を見ましたが、準優勝の力士について、名前は明らかにされますが、表彰される様子が放送されたことは、少なくとも私は見たことがありません。
このことで、1位と2位とでは全く扱い方が異なる、という典型的な例だと思っていました。
同じ勝敗で千秋楽を終えたときでも、優勝決定戦が行われ、賞賛を浴びるのは優勝した力士だけです。
次の場所での順位は前の場所の成績で判断され、その際には優勝決定戦の結果は無視される、ということは聞いたことがあります。
しかし、世の中の扱い方については、とにかく優勝力士だけに注目が集まります。
今回、この記事を書くに当たって、大相撲の準優勝に関してネット検索すると、意外に記事がヒットしません。
その中で、準優勝という事が意味を持つものとして、大関の横綱昇進の判断があります。このときはめずらしく準優勝ということがクロースがアップされるようです
たとえば、「大相撲 綱取り研究所」の 2019年04月15日 配信の記事では、「12勝準優勝の綱取り4場所44勝説」というタイトルで、横綱に昇進する条件が分析されています。
横綱昇進の場合、「12勝準優勝の大関が直近4場所で合計44勝以上の場合は綱取り起点の目安となりうるという事です。」と書かれているように、準優勝ということが意味を持ってくるようです。
もっとも、優勝すると賞金は1000万円、準優勝では賞金は0、また優勝者にはいろいろなところからかなりの金額に相当する賞品が贈られますが、準優勝者に贈られる商品については全く取り上げられていません。
「準優勝の力士も表彰される」という事については確認できませんでした。
横綱昇進の審議の時に準優勝という経歴が評価の対象となる、とはいえ、公式の記録としてどのような扱いなのでしょうか。
大相撲.jpというサイトには、「歴代記録」というページがあり、その中には、幕内優勝、三賞、幕内準優勝、十両優勝…と分類され、幕内準優勝を見ると、顔写真とともに勝敗が表示され、幕内優勝と大差ない取り扱いになっています。
三賞の次に幕内準優勝が来るということは、なかなか興味深いです。三賞の方が重要なのですね。
これらは、上位の三人にメダルが与えられます。
そのことが原因なのでしょうが、メダル授与者とそれ以外の人との扱い方の差は大きいです。一括してメダリストと言われます。
金メダルと銀メダルの差はそれほどではないようです。
もっとも、評価範囲はもう少し広くなることがあります、
たとえばファイナリストという言葉があります。予選を勝ち抜いて、決勝に進出した人です。だいたい、6人とか8人とかです。
たとえば、日本は陸上競技はそれほど強くないので、ファイナリストというだけで一つの権威になることがあります。
さらには、オリンピックに出場した、というだけで評価が高いです。何しろ、国の代表ですから。
国体とかインターハイなどでも、それに出たというだけで一定の評価が与えられます。
このような全国大会に出場できるのはおおむね都道府県でナンバーワンの人です。それだけで十分価値があるのでしょう。
このように考えると、大相撲では一位の人だけがクローズアップされる、というのは奇異な感じがします。
どうしてでしょうか。
一つには、開催周期があるように思えます。
大相撲は年6回の開催です。1年に延べ6人の優勝者があるのです。
これに比べると、オリンピックは4年に一度だけです。4年に一人だけ脚光を浴びるというのは、すこし厳しすぎる気がします。
国体、インターハイは年に一度ですから、その中間ですね。
一般に、アマチュアを対象とするイベントでは沢山の賞が設けられているような気がします。
すでにこのサイトの別記事、「シュールな言葉トップ 10」の最後で「二等、一等の上に特選、その上が推薦、さらに大賞まで」という事を書いています。
大相撲でいえば、一等は幕内優勝でしょうから、その上としたら年間最多勝でしょうか。それが特選に対応するとすると、その上に推薦、大賞とあるわけで、一体どんなことに与える賞とするのか、困ります。