シュールな言葉トップ 10
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4つ目のトップ10です。
"シュールな言葉"ということは分かりにくいでしょうね。私にもうまく説明できません。「突拍子もない」、「ありえない」、などに近いものです。「そこまで言うか」、「そんなのありか」というイメージに近いものでもあります。
記憶の片隅に埋もれていたものをなんとか思い出して選んだ、ある意味で"珠玉の言葉達"でもあります。
"さいたま市"だけでは特に異常というものではありませんよね。市名をかな書きにするのは最近の"はやり"とも言えます。
でも"埼玉県さいたま市"です。実にシュールですねえ。
書類に住所を書いて振り仮名を付ける、ということがよくあります。"埼玉県さいたま市"と書いて"さいたまけんさいたまし"と書くのでしょうね。いっそ"iさいたま市"にすればよかったのに、と思います
今でも茨城県の県議会議員選挙の時期は、統一地方選挙の時期と違っています。
これはかつて茨城県議会で黒い霧事件が起こり、議会の解散・選挙となり、任期4年という決まりにより、それ以降ずれたままなのです。
"茨城県議会の黒い霧事件"とはなにかというと長くなりますので省略して、この県議会の大ボス的な存在の人が、他の議員が続続と起訴される中、起訴される、されない、と話題に上がっていた時に、誰かが
「こんなに"限りなくクロに近い真っクロ"の人がなんで起訴されないんだ」
といったというのです。「限りなく透明に近いブルー」という村上龍の小説が話題に上っていたころですね。
白―灰色―黒―真っ黒という分類でいうと"真っ黒"だが、その中では"黒"に近い、つまり"真っ黒"の中では"白"に寄ったところである、というように揶揄したものです。
これはたわいもない、かわいらしいものです。
象印マホービンという会社が提供していた歌番組で、歌唱賞、熱演賞などの賞がある中で、一番いいのが"象印賞"だったのです。
提供が象印マホービンであるのは確かにそうですが、"象印賞"とは驚きでした。
もう30年以上昔のことです。私が働いていた部署では、ソフトウェアの開発をしていたのですが、当時はソフトウェアの開発というものは、とかく工程に遅れるのが普通でした。
「今回こそは開発内容をきめ細かく分析して、リスクも考え、さらに余裕も少し入れて、工程の遅延が絶対におきないようにしよう」、といって始めたものが遅れるのです。
こんなとき、だれかが「○○のプロジェクトで部長に進捗状況を聞かれて『順調に遅れてます』と言ったんだって」と話したのを聞きました。また聞きになります。
ただし、もしかすると実話ではなく、「今度部長に進捗を聞かれたら『順調に遅れてます』って言ってやろうか」などと冗談を言っていただけなのかもしれません。そこのところは記憶があいまいです。ですが、当時はそれくらい"遅れるのが常態化していた"のです。
この言葉は私が直接耳にした言葉です。あるとき、政府のある部署で、「"壮年"の上の世代を表す言葉がない。"実年"ということにしよう」という発信があったのです。この言葉の詳しい経緯はwikipediaにあります。
この言葉を聞いてあるご婦人が言った言葉がこれです。10代から20代を戦乱の下に、また戦後の混乱期の下に過ごした、過ごさざるを得なかった一人の人の抗議の言葉です。
これだけではなんということもない言葉ですが、「ある小学生が下校時に急に雨が降ってきたのでタクシーに乗り、降りるときに」という言葉を添えると、その状況が一変します。
場面は茨城県で鹿島開発が盛んだったころ。本人にとっては、親がいつもそう言っているのを目にしてきたので、特別な感慨もなく発したのでしょう。土地成金がたくさん出たころの話です。
このTVコマーシャルは覚えている方もいるのではないでしょうか。私はとても違和感を感じていました。
おそらくその意図は、OA機器が「ここまで小型になれば」、とか「これほど使いやすいなら」というニュアンスなのでしょうが、私には"パーソナル"とは"プロフェッショナル"の対語で、"パーソナル"とは"プロ用機器にはなれない、レベルが低い"という感じをいつも受けてしまうのです。
「ここまで程度が低いとプロ用(プロフェッショナル用)としては使えない、どう考えても個人向け(パーソナル向け)の機器だね」と言っているように聞こえるのです。
これもTVコマーシャルです。スポンサーは「三菱東京UFJ銀行」。新入社員らしい女子が「三菱東京UFJカードローン」と商品名を言う練習をして、うまく言えたときに上司と思しき男性が「グッド・ジョブ」と笑顔で言う、というものです。
商品名をスラスラ言えるだけで「グッド・ジョブ」と評価されるという、おかしな状況を描いています。
企業の担当者が単に商品名を"言うだけ"で苦労するとしたら、お客はどれほど迷惑だろうか、と感じます。
この作品は何を表現しようとしているのか理解できません。
唯一考えられる解釈は、広告会社が何本かCMを作って顧客に選んでもらう際に、広告会社の担当者が、この長い企業名を気に入らず、一本くらいは顧客をおちょくったものも作ってやろう、といういたずら心で作り、他の本気で作った作品と一緒に顧客に見せたところ、意外や意外、その作品を採用、と決まった、というストーリーです。
どう考えても、このCMは、長い企業名をおちょくった、としか考えられません。
古今亭志ん生さんの小話(こばなし)に出てきます。
話の内容は、「でっかいナスの夢を見た」、「どれくらい大きいんだ?何々くらいか」、「いやいや、そんなものじゃない」、「じゃあ何々くらいか」、「いやいや、そんなものじゃない」、とやり取りをして、最後に「一体どのくらい大きいんだ」に対して「暗闇にヘタを付けた様だ」とやります。
昔、立川談志さんがこのことについて、志ん生がすごいことを言った、と思い出話をしていた記憶があります。「暗闇にヘタを付けた様な大きなナス」、これはまさに"シュール"ですね。
写真のコンクールではたくさんのアマチュア写真家が応募します。特に雑誌のコンクールでは、アマチュア写真家のやる気を盛りたてようとして、この様な賞が設定されます。
一等が一番いいのではないのです。その上に特選があります。確かに、一般的に一等賞の上に特等とか特賞があることはよく目にしますね。
ただし、その上にさらに推薦という賞がある、というのは聞きません。
場合によっては、さらにその上に大賞があることもあります。典型的な例としては、ジャンルごとに二等、一等、特選、推薦を選び、全ジャンルを通じて1点だけの大賞を用意する、というものです。
一等をもらっても安心できないんですね。