創作ことわざ


[2021/8/14]

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【45】苦労の種はすぐにつぶせ

勝手に増えるもの

世の中には、ほおっておくと勝手に増えていくものがあります。

都合のよいことが増えるのは困りませんが、そういうものは大抵は増えません。

都合の悪いものが勝手に増えていくのです。それが世の中というものです。

庭の花壇に花を植えると、花はきれいに咲くかもしれませんが、増えることは少ないです。

咲いた後は花は散ります。

雑草は花が咲くのと同時に広がります。花が散った後も広がり続けます。

雑草は抜いても抜いても出てきます。

そういうものは、できるだけ早い段階でつぶしておくことが重要です。


苦労の種も勝手に増えていきます。

数が増えるだけではなく、複雑さも増していきます。

できるだけ早くたたく必要があります。

「若いときの苦労は買ってでもせよ」

このことわざは、朽ちてしまったことわざの代表例のように思われます。

現代においては、若い時から、苦労が勝手に向かってきます。

こちらから迎え入れる必要はありません。まして、"買ってでも"する必要はまるでありません。

苦労は若い時からどんどん押し寄せてきます。

さばききれないほどの苦労が押し寄せてくるのです。

大事な事は、「どうさばくか」という点にあります。

「さばくべき」苦労をどうやって抽出するか、ということと、「さばけない」ことをどうやって処理するか、ということが重要なポイントです。

大事な事は「さばくべき」こととして立ち向かわねばなりません。しかし、人が処理できる量には限界があります。できない事はできないのです。

「さばけない」ことはどうしたらいいか。誰かに処理を頼むのはよい方法です。

場合によっては、開き直って"放置する"というのがいい時もあるでしょう。結果的に放置することになってしまった、という場合もあるでしょう。

もう一度繰り返します。苦労を買う必要はありません。

もし余裕があるのなら、余裕のない人を手助けするのはよい事です。相手に感謝されるだけでなく、その時の経験は今後の参考になります。

他人を助ける必要がないのなら、将来押し寄せてくるであろう苦労に対処するために、ゆっくりと英気を養っておくのがよいでしょう。ゆっくりできるような状態はめったにないことですから。



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