創作ことわざ
[2020/10/4]
これは事実です。
研究者が研究にうちこむのは、このような事を分っているからでしょうか。
もっとも、私にはよく分らない話です。
ただし、本当に深く、深く調べないと、そのような発見には至りません。
以前に経験したことについて書いてみます。
枕草子に、牛車はとても速く走る、ということが書いてありました。
牛というものはゆっくり走る、むしろ走らずに歩く、というイメージだったので、不思議だと思ったのです。
結局、「牛車はとても速く走る」ことができるということに納得が行きました。
牛車が速く走るとすると、何が問題か。車軸が高速回転すると言うことです。
これに対して、軸受けを金属製のものにする、油を差す、車輪の外径を大きくして車軸の回転速度を抑える、という事実が分りました。
金属製の軸受けは、小型、中型の牛車については市場(いちば)で調達し、大型の牛車については必要に応じて自作します。これがなぜ分るかというと、牛車の製造費用について詳細な規定があり、小型、中型については価格が○○文ないし○○文、としてあり、大型についてはどのような職人が何日、と決まっているからです
このような事はまだ厳密に確証したわけではありません。私のような立場の人間にそれは無理というものです。ただ、自分としてはある程度正確な"推論"だと思います。
ここに書いた事が見当がつくようになるまでには、様々な解説書、「延喜式」、「日本銀行内の研究所が発行したレポート」、「ある企業の技術広報誌」、美術書など、様々な文献を調べました。
それらの詳細は、当サイトの別の部屋に、9回にわたって書いています。
おそらく、調査が足りないのでしょう。
追記 [2021/7/9]
最近読んだ本の中で同様の文章があったので追記します。
(前略)興味のあることを突き詰めていけば、必ず何らかのネタになる。警察小説も100冊読了したら、確実に何かしらのビジネスにつながるはずだ。
成毛眞 1秒で捨てろ! 人生がときめく「逆転の整理術」 PHPビジネス選書409 2019年10月 PHP研究所発行 p.200