昔に比べて日本の社会は良くなったと感じる身の回りの20のこと


[2018/10/1]

前に戻る    次に進む    "小品いろいろ"のトップに戻る

【21】昔に比べて日本の社会は良くなったと感じる身の回りの20のこと

昔に比べて今の日本の社会は

良くなったと感じることがあります。

書き並べていくと、ちょうど20になったので、この時点でまとめてみました。

表1 昔に比べて日本の社会は良くなったと感じる身の回りの20のこと

No 良くなったこと
1 犬の放し飼いがほとんどなくなった
2 道路につばを吐く人がほとんどいなくなった
3 立ち小便をする男がほとんどいなくなった
4 酔っ払ってふらついて歩く・大声で喚く人が減った
5 公共・家庭のトイレがきれいになった
6 列を作って待つことができるようになった
7 知らない人と会話する時の言葉がていねいになった
8 演奏会や美術展などの文化行事に出かける人・話題にする人が増えた
9 ぬかる道路がなくなってきた
10 田舎と都会における情報格差が縮んできた
11 海外事情がわかりやすく、海外との交流もしやすくなった
12 顔が穏やかな人が増えた
13 交通事故死者数が減ってきた
14 長生きの人が増えた
15 男が家事をすることが少しずつだが増えてきた
16 病院で医師・看護師に金品を渡す慣習(付け届け)がなくなった
17 たばこを吸う人が減ってきて、禁煙の場所が増えてきた
18 天気(台風を含む)の予報の信頼性が上がった
19 廃棄物・ゴミの処理が以前よりもきちんとされるようになってきた
20 若者の身長が伸びた(特に脚が長くなった)

項目の並びは順不同です。

生きてきた世代や土地柄などによって印象が違うでしょうから、私なりに感じた事を書いておきます。

1. 犬の放し飼いがほとんどなくなった

私が住んでいるところ(地方の中都市)では、犬を飼う人は昔より断然増えています。昔は放し飼いのところががたくさんありました。今はまるでないですね。犬を散歩に連れ出しているときにリードをつけていない人をまれにみかける程度です。

2.道路につばを吐く人がほとんどいなくなった

昔はずいぶんいたんです。こういう人が。少しずつ減ってきました。

3.立ち小便をする男がほとんどいなくなった

全くいないわけではないですけど、本当にまれですね。

4.酔っ払ってふらついて歩く・大声で喚く人が減った

こういう人がどうして減ったのでしょうか。

そこまで飲む人が減ったのか。もしかして、家で飲む人が増えたのか。

もっとも、こちらは、まれにいる、という程までは減ってはいないですね。でも居酒屋やスナックでの飲み方でも、ほとんどの人はおしゃべりはしますが、おおむねおとなしく飲んでいることが多いように感じます。

5.公共・家庭のトイレがきれいになった

水洗化、ウォシュレット化のおかげでしょうか。昔は列車・電車や大きな店(昔は少なかったですが)、公園のトイレは汚かったですね。同時にくさかったです。

列車のトイレは昔は本当に垂れ流しだったのです。今では考えられません。

和式から洋式に変わってきた事も関係しているのでしょうか。近くのスーパー、ドラッグストアなどは、新しく開店した店ほどきれいです。

6.列を作って待つことができるようになった

電車に乗り込む時の様子などは、海外から来た人が賞賛するところです。

もしかして、ディズニーランドができて並ぶことになれたことがその原因なのかしら、なんて思ったりします。スーパーのレジの列などでもきちんと順番を待ちますね。

7.知らない人と会話する時の言葉がていねいになった

昔は"よそ者"が少なく、会話の相手はよく知った身内、あるいは近所の人に限られていたので、丁寧に話すことよりも、親近感を強調することの方が優先されていたのだと思っています。

交流の範囲が少しずつ広がってきて、その結果、親近感よりも丁寧さが必要になってきたのでしょう。

8.演奏会や美術展などの文化行事に出かける人・話題にする人が増えた

大都市では昔からそうだったのかも知れません。

交通が便利になって、人の移動がしやすくなったこともその要因でしょう。

根本的には人々の文化度が向上したのだと思います。いろいろな催し事に関する情報もよく伝わるようになってきました。

また、生活に余裕が出てきている、ということでもあります。経済的な支えは重要ですね。

9.ぬかる道路がなくなってきた

長靴が必要なくなりました。

唯一の出番は、ごくまれなことですが、雪が降った時の雪かきです。もっとも積雪の多い地方では長靴(防寒靴)は相変わらず必要なんでしょうね。

10.田舎と都会における情報格差が縮んできた

田舎に住む、などという話題の時に、「私はインターネットを通じて仕事をしているのでどこに住んでも不自由しないんです」などといった言葉が出たりします。

テレビが普及してきた時にはチャンネル数の点で田舎と都会は大きく違っていたのですが、ネット社会になると、その差はずいぶん縮まりました。回線速度の点で差は残っていますが、徐々になくなりつつあります。

11.海外事情がわかりやすく、海外との交流もしやすくなった

テレビでも海外のドラマ、海外を紹介する旅番組などが増えてきました。

インターネットでは簡単に検索して海外情報が得られます。オンライン地図を使うと海外の詳細な地図を簡単に見ることができます。都会の姿でも、田舎の姿でも、山岳地帯や沙漠など人が住んでいないところでも衛星写真で確かめることができます。

つい最近のことですが、海外のあるサイトで公開されている情報を私のサイトで引用したいと思い、元データの管理者にメールを送って「このような形であなたのサイトの情報の一部をそっくり引用していいか」という問合せをして、「引用の量が少ないのでかまわないよ」という返事をもらった、という体験をしています。簡単な英文で済んでしまいます。

12.顔が穏やかな人が増えた

昔の人の顔は穏やかではなかった、という事になります。

これを感じたきっかけはディズニーランドです。

ミッキーマウスといえば、ネズミですから人間ではないのですが、人間のように振る舞うところから、人間の姿が投影されているものと思います。

そのミッキーマウスのごく初期の動画を見ることができるコーナーがあって覗いたのですが、ミッキーマウスの顔を見て驚きました。

現在の顔とは大違い。どう違うかというと、顔は、目がつり上がっていて口をとんがらせて怒っているような顔つきだったのです。怒っている訳ではないのですが。

そのずっと後になりますが、漫画"サザエさん"の初期の動画を見て、このときのミッキーマウスの顔をみて驚いた事を思いだしました。印象が同じだったのです。

一言で言ってしまうと、"貧相"という事になります。

経済的に余裕が出てきて、精神的に余裕が出てきて、貧相な顔から抜け出してゆとりのある顔になったのだと思います。

("貧相"という表現は失礼とは思いますが、私が受けた率直な感想でしたのであえてその言葉を使いました。)

13.交通事故死者数が減ってきた

ネット上のJAFの記事を参照すると、交通事故の死者数は1970年が最多で16765人でしたが、2017年では3694人でした。ピーク時の22%まで減ったことになります。これからもどんどん減らすべきですが、この数字は素晴らしいです。

14.長生きの人が増えた

長生きになった結果として、定年退職後の時間が増えた、と少なくとも私はその恩恵を感じています。

私の場合は滑り込みで60才での定年でした。当時、すでに雇用延長の制度ができつつある、という状態でしたが、勤めていた会社が猛烈な不景気で、私自身も59才になるまではいわゆる"肩たたき"があったような状態ですから、雇用延長を申し込む、という意識はありませんでした。

というのは表向きの口実で、「早く会社をやめて自由な身になりたかった」、というのが、より真実に近いです。ただし、「雇用延長を希望したら、給料は大幅ダウンだし、今の部署で仕事を続けられる補償はなく、どの部署に配属になるか全くわかりませんよ」、と言われていたのも事実です。

自由な時間が持てたおかげで、自分のサイトを開設して、このような記事が書けるのです。もっとも、この記事がどんな方に読んでいただけるのかは全く当てになりませんが。

15.男が家事をすることが少しずつだが増えてきた

いつのまにかこうなっています。

いろいろな理由が考えられますが、大変いい事です。

16.病院で医師・看護師に金品を渡す慣習(付け届け)がなくなった

付け届けを受け取らなくなったからなのか、付け届けをするのはおかしいと考えるようになったのか。

現在は、「それは当然でしょ」、という状態でしょうが、もう少し立つと、「昔はそんなことしてたの、頭おかしいんじゃないの」となるでしょうね。そして、「そんなことがあった」なんてだれも思い出さなくなるでしょう。

17.たばこを吸う人が減ってきて、禁煙の場所が増えてきた

ようやくですね。

これまでも抵抗は強かったけど、これからも強いでしょうね。

もうすぐ平衡点に達するかな、という感じがしています。

これからはマニアという扱いでしょうか。鉄道マニア、切手マニア、釣りマニア、秘湯マニア、等々。マンホールとか電柱にもマニアがいるそうです。

でも、たばこマニアというからには、銘柄やその詳細なことに通じていなければならないですね。そのたばことこのたばこは、煙の色が違う、とか、このたばこは去年の9月製造分から原料の産地での天候不良のために香りが弱くなった、などとひけらかすことを楽しむようになるのでしょうか。

酒は文化になるけど、たばこは文化にならないのです。

18.天気(台風を含む)の予報の信頼性が上がった

まだまだ改良の余地は大きいですが、確実に正確さ(accuracy)が向上しています。たとえば台風の進路予想も、日本列島にある程度近づいていれば大きく外れることはまずありません。

最近では、「この予報は微妙なところがあります」、とか、「この予報は確実です」、とか、その精度(precision)にまで触れていることもあります。

たとえば、夕方6時に退社して30分で帰宅する人が、「夜8時過ぎに雨が降り出すでしょう」、という天気予報について、「予報は微妙」と言われたら、傘を持っていった方が良さそう、また「予報は確実です」といわれたら、傘は必要ない、などと判断できます。

19.廃棄物・ゴミの処理が以前よりもきちんとされるようになってきた

ゴミの分別はどんどん細かくなってきて、それも地域によって違いがあります。ですが、おおむねよく分類されていると感じます。

燃えるゴミの回収日に燃えないゴミを出したり、回収日でないのに引っ越しで出たゴミのようなものを投げ捨てていく、といった事例はありますが、改善されてきている、と考えて良いと思います。

同時に、ゴミの回収場所も少しずつきれいになってきました。

20.若者の身長が伸びた(特に脚が長くなった)

昔、ウェストサイド・ストーリーという映画が公開された時に、ポスターが有名になりました。

ジョージ・チャキリス(私の記憶では)とほかの何人かが、ニューヨークのビルを背景に踊っているもので、脚を高く上げたそのポスターを見て、「アメリカ人は脚が長いなあ、日本人ではいつになってもこうはいかない」などという会話を友人とした記憶があります。小学生の時か、中学生の時かは忘れました。

我が子が中学生の時、運動会に出てみると、子ども達の脚が長くなっていて驚きました。特に背が高い子の脚は驚くほど長い。

そのあとで、ウェストサイド・ストーリーの例のポスターをみると、もう驚きはないのです。「あれっ、脚の長さはこんなものだったっけ。」

会社勤めのとき、私が勤めていた会社は女子バレーボールのチームを持っていて、各部に一人か二人の選手が配属されていました。ある年に新人の選手が来たのですが、身長が184cmとのことでした。

女子で身長が184cmというのは桁外れです。リカちゃん人形の世界だと思いました。

1964年の東京オリンピックの時の女子バレーの映像が流れることがあります。当時の選手の身長はどのくらいだったのでしょうか。

テレビ、雑誌などで背が高い、脚が長い人がよく出てきます。戦後73年ですが、たったそれだけでこんなに変わるのか、と驚くばかりです。

そんなに良くなったかな

ここまで書いてきて、なんとなく落ち着かなくなりました。背中がざわざわするような、胸が締め付けられるような。

ほとんどの場合、表の顔と裏の顔があります。

裏の顔についても書かなければなりません。

記事がすでに長くなってしまっているので、裏の顔については次の記事に書きます。



[ページの先頭に戻る]参考文献について