"のんある気分"という製品の名称について


[2018/8/8]

前に戻る    次に進む    "小品いろいろ"のトップに戻る

【19】"のんある気分"という製品の名称について

ノンアルコール飲料

ノンアルコール飲料と呼ばれる製品がいろいろと出回っています。

ビール、チューハイ、カクテル、ワインなど、いろいろな種類があります。

アルコールの成分が含まれない飲料は、ミネラルウォーター、お茶、などから、ジュース、牛乳、コーラなど、実にさまざまなものが以前からあります。

これらはノンアルコール飲料とは呼ばないのだそうです。

ノンアルコール飲料とは、アルコール飲料をイメージしたアルコール成分がゼロに近い飲料のことである、ということを今回調べて分りました。

アルコール飲料をイメージしたものなので、アルコール飲料にたいへん身近なものです。ノンアルコール飲料を飲んでいると、アルコール飲料が身近なものに感じられます。

それで、ノンアルコール飲料からアルコール飲料に導かれやすい。

このような理由で、ノンアルコール飲料はアルコール飲料の売り場に並べて、また未成年者が飲むことは避けるべき、という扱いになっているのだそうです。

成分としてはアルコールの影響はありません、とメーカーのサイトでは解説しています。しかし、未成年者が飲むことは想定されていません、などと微妙な言い方をしています。

最近、スーパーで自動レジが増えてきています。自動レジで商品のバーコードを読み込ませた時、アルコール飲料の場合は係員が来て、年齢確認OKという操作をします。

ノンアルコール飲料で同じ事が行われるのはおかしな事だ、と思っていたのですが、このような事情があったのですね。

ところで、"のんある気分"という製品があります

"ノンアルチューハイ"という分野のノンアルコール飲料です。

なお、"のんある"、"のんある気分"はサントリーグループの登録商標である、ということにご注意ください。

さて、本題ですが、この名前はちょっとおかしくはないでしょうか。


"アルコール気分"なら分ります。

「気分だけアルコール飲料です(実際はアルコール飲料とは違います)」、ということです。

"ノンアルコール気分"というと、「ノンアルコールの気分がする(実際はそうではない、つまりアルコール飲料である)」ということになってしまいます。

"ノンアルコール"と"アルコール気分"を合わせたようなネーミングなのでしょうか。

"アルコール飲料を飲んだ気分になるノンアルコール飲料"ということですね。


なんか、"アルコール"、"ノンアルコール"という言葉が舞い踊ってめまいがしてきます。

ビールを例に取ると、

"ビールを飲んだ気分になれるノンアルコール・ビール"

ということですね。

いよいよオチです

私は焼酎をよく飲むのですが、どうも味や香りが感じにくい。

もともと、"かすかな味や香り"を楽しむものなのでしょう。

でも、物足りなく感じることも時にはあります。

それで、あるとき、焼酎を"のんある気分"で割って飲んだのです。

おかしな飲み方です。"ノンアルコール"という特性を無くしてしまう飲み方です。

結果的には、とても味が良いのです。

味が強すぎず、弱すぎず。

"のんある気分"はいろいろな種類がありますから、味の違いを楽しむこともできます。

また、別の見方をすると、"のんある気分"は私にとっては味が強すぎますが、焼酎を"のんある気分"で割ることによってほどよい味になります。

割り方(焼酎と"のんある気分"の割合)は自由です。また氷をいれるのも自由です。


気分としては確かに"ノンアルコール"で、実はアルコールが含まれます。


これこそ、文字通りの"のんある気分"ではないでしょうか。


アルコールが含まれていますから、飲むとそれなりに酔います。

もう一つの良いところが、この酔い心地が大変よい、というところです。

体の奥から、すこしずつ、ふんわりと温かくなってきます。

もともと"ゆったり目"な私の頭の回転はさらに"ゆったり目"になって、体全体がリラックスしてくる感じがします。

これはどうしてなのかさっぱり分りません。

焼酎だけの酔い心地とは明らかに違います。

比較的上等のブランデーを飲んだ時の酔い心地、というところです。

本当に上等のブランデーは飲んだことがないので"比較的上等の"という表現にしています。


さて、夏はいいのですが、寒い季節の焼酎はお湯割りが合います。

"のんある気分"は炭酸飲料ですから、温めることとは両立しません。

温めて良く、焼酎を割るのに適しているノンアルコール飲料とはどんなものでしょうか。寒い季節まではまだ間(ま)がありますから、ゆっくりと探すことにしましょう。



[ページの先頭に戻る]参考文献について