創作ことわざ


[2020/9/30]

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【3】一兎、二兎を追うものは一兎をも得ず

続けて

三兎、四兎を追うものが、ようやく一兎を得(う)


たとえば、野生動物が増えてきて、田畑を荒らしたり、人を襲ったりすることが増えてきたので、罠を仕掛けようとします。

もっとも獲物が獲れそうな場所を十分に吟味して、そこに一つだけ罠を仕掛けたとしたらどうでしょう。

簡単には罠に掛からないでしょう。

これに対し、獲物が獲れそうな場所を三、四個所探してそこに罠を仕掛けたら、どれか一つの罠に獲物がかかる見込みが高まります。

株式投資を考えます。

どの企業の株価が上がりそうかについて、検討に検討を重ね、これがベストだ、と思われる1社に全予算をつぎ込むというやり方は良くないとされます。

有望な企業を数社選び、予算を分割して株を買うと、たとえば一部は上がり、一部は下がり、一部はほぼ変化無し、ということになりそうです。有望な企業を選択したのですから、株価が上がる企業の方が、予想に反して下がる企業よりも多く、合計すると利益が出るでしょう。

フランス料理が大好きという人が、フランス料理の修行を積み、苦労してフレンチレストランを開業したが、世の中はイタリアンが好まれるようにかわっていた、というようなことは、いくらでも例がありそうです。

修行の過程で、どうもイタリアンの人気が出てきているな、と感じたら、イタリアンの分野にも目を向けておく。

フレンチレストランを開業したが、客数が伸びないというとき、場合によってはイタリアンレストランに変更した方が良いのかもしれません。

極端な場合、フレンチレストランはやめて、フレンチの技術を生かした特徴のあるラーメンを出すラーメン店に切り替えた方が成功するかもしれません。


この複雑で変化の激しい現代社会では、何をすれば成功するのか予測できません。

途中で方向転換することは最初から考えておくべきでしょう。そのために、あらかじめ準備しておくことが必要です。


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