小品いろいろ


[2024/7/19]

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【55】言うまいと思えど今日の暑さかな

父の口癖

最近、夏の暑さが身にしみます。

私が子どもの頃は、といっても60年以上も前ですが、こんなに暑い日が続くことはなかったように思われます。

この暑さで思い出すことがあります。

おそらく、私が子どもの時ではなく、ずっと後のことですが、今は亡き父が、繰り返して言っていた言葉です。

「言うまいと思えど今日の暑さかな、昔の人はうまいことを言ったよなあ」 

暑い日が続くと、これを毎日のように言うのです。

年を取ると、同じことを繰り返して言う、とはよく言います。

という事を考えると、父の晩年、従って私は中年の域になっていた頃でしょう。

確かに、うまいことを言ったものだ、とは思います。

暑い、などということは言っても仕方がない、だから言うまい、と思っていても、誰かに会うとつい言ってしまう。

でも、そう繰り返して言わなくてもいいのでは、と思っていました。

最近では

私自身が、「父親が昔、言うまいと思えど今日の暑さかな、昔の人はうまいことを言ったよなあ、と口癖のように言っていたんだよ」ということを口にしていることに気づきました。

私自身がそのことを、繰り返して言っているのではないか、と心配になってきました。

私自身、後期高齢者の一歩手前にいるので、「老人は同じことを繰り返して言う」、という例にはまっているようです。

誰かに会うたびに「昔だけどね、うちの親父が、『言うまいと思えど今日の暑さかな、昔の人はうまいことを言ったよなあ』、と何度も繰り返して言っていたんだよ」と言うわけです。

「うちの親父が、○○○と繰り返していっていたんだよ」と繰り返して言うのですから、聞く方はたまりませんね。


もしかして、我が子の代になったら、我が子が中年にさしかかった頃には、「うちの親父が、『自分の父親が、"言うまいと思えど今日の暑さかな、昔の人はうまいことを言ったよなあ"と繰り返して言っていたんだよ』ということを繰り返して言ってたんだよ」と繰り返して言うのでしょうか。

一度聞いただけでは、何を言っているのか分かりませんね。



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