My Favorites 日本の叙情歌名曲選 倍賞千恵子


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● 音楽

日本の叙情歌名曲選 倍賞千恵子 (キングレコード KICX 369/370)

日本の叙情歌名曲選 倍賞千恵子

CD2枚組です。本人の持ち歌も数曲ありますが、基本的にスタンダードな名曲を収録しています。

倍賞さんはもともと発声の音域が広いので、原曲の通りに歌っているのでしょう。

したがって、声の高い・低いは原曲の問題ですが、全体に女声の音域といっても、どちらかというと低めに感じます。

地声がかなり低いことは、映画「男はつらいよ」の「寅さんの妹・さくら役」の声ですぐに分かります。

声の低さは私にとって決定的らしく、音の高い女性歌手はどんなに歌がうまくても好きになれません。

以前から、森山良子さんなど歌がうまい歌手なのにどうしても好きになれないのはどうしてだろうか、と思っていました。

今頃になって「声の低さ」が必要であることがわかってきました。

なぜ低い声がいいのか。たぶん、母親の声が低いので、その影響と思います。

私の妻も声は低い方です。兄、弟ともに結婚相手は声が低めです。そういう人を選ぶのですね。

やはり歌はうまいです。よい曲をよい歌唱で聴ける、という喜びがわいてきます。

名曲ぞろいなので、どのうたがどう、ということはありませんが、インパクトが強かったのは

●真白き富士の峰(ましろきふじのね)

です。

題名から想像して、いわゆる"少女趣味"的な歌だと思い込んでいたのですが、全然違いましたね。

海難事故で我が子を失った母親の、我が子を思う内容でした。

「真白き富士の峰」とは、事故の現場で悲しみに暮れる親達の背後で、何知らぬように聳えている富士の峰の白々しい美しさ、とでもいいましょうか。



気になることが一つ。「忘れな草をあなたに」という曲で、一番の歌詞の最後が、

幸せ祈る言葉に添えて
忘れ草をあなたに あなたに

意味は、「あなたの幸せを祈る言葉を贈ります。だけど私のことを忘れてほしくないので、忘れな草を添えます」

と思い込んでいました。ある時これが間違いであることに気付きました。正しくは

幸せ祈る言葉に代えて
忘れ草をあなたに あなたに

なのです。でもこうなると、

意味は、「あなたの幸せを祈る言葉を贈ろうと思いましたがやめます(幸せになってほしくないから)。

そして私のことは絶対に忘れてほしくないので、忘れな草をあなたに贈ります」

ということになり、怨念を込めた別れになってしまいます。

本当に「幸せを祈る言葉は取りやめてその代わりに」なのでしょうか。

別れた相手に対して、「あなたには不幸になってほしい、けれど、私のことを忘れたら承知しないわよ」、というのでは納得がいきません。



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