2001年写真展 尾瀬 -残雪期-


一覧にもどる もどる すすむ

No. 8 富士見峠からの燧ケ岳 富士見峠からの燧ケ岳

【撮影コメント】
フィルムにつけた番号からすると、このカットが、6X7の一眼レフを買って最初の作品です。その前は試し撮りだけでした。このカットは結果的に3~4絞りも露出オーバーで、原版はかすかに色が付いているだけでした。富士見峠のルートを通ったのはこのときだけで、この位置からの燧ケ岳は貴重だったので、試しに色調整してみると意外によかったので採用しました。このカメラは低温時の動作に問題があり、低温の時にはミラーが上がりっぱなしになります。ミラー復帰ボタンを細い棒のようなもので押すとミラーが戻ります。シャッターを押すとミラーが上がりっぱなしのでミラー復帰ボタンを押してまたシャッターを切る、ということを2,3回やると正常動作になります。このカットでは作品の撮影でそのような状態になり、かなり焦ってカメラの操作をしていて露出設定がずれてしまった様です。このカメラの低温時の動作の問題はバッテリーを保温してもダメなので、カメラ本体に問題があったはずです。メーカーに3度送り返して調整を依頼しましたがダメでした。その後、有名な山岳カメラマンを使って、低温特性を改善した、という宣伝をしていたので、設計・製造に問題があったのは確実です。電子シャッターの走りの機種で、電子回路が温度に大きく影響する、ということをメーカーの設計者は知らなかったのでしょう。私はずっと後で、業務の中で電子回路の特性が温度に大きく依存することを知り、なるほどな、と思いました。


【プリントのコメント】
上に書いたとおりです。